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小さな会社のできる社長! [by 羽山 直臣 (著)

2007-09-06
小さな会社のできる社長!―「ランチェスター法則」で儲かっている会社は、どのように実践しているのか? 小さな会社のできる社長!―「ランチェスター法則」で儲かっている会社は、どのように実践しているのか?
羽山 直臣

フォレスト出版 2007-07-06
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posted at 2007/09/18

★━━━こう思ったら読め!━━━━━━━━━━━━━━━━★
  『儲かっている会社の実践していることは?』

   事例はすべてのアイデアのタネです
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★

☆気になったキーワード

 『時間を効率よく』   『納期で差別化』

 『大手企業は象である』   『衰退産業で生き残る』

★━━━━本の著者に聞きたいこと━━━━━━━━━━━━━★
  『「ランチェスター戦略」の実例は?』
                              
   気がついていない視点がありそう。
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★

☆本から得た気づき
━━━━━━あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ▼『エリアの総需要を把握する-逆算から決めるやり方』
 ▼『足をひっぱりあっていないか?』
 ▼『人がマネできない新規商品開発』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ▼『エリアの総需要を把握する-逆算から決めるやり方』
  インターネットを基盤にしてビジネスをしていると
  あまり気がつかないことではありますが
  実際のリアスの世界でのビジネスには「商圏」という
  考え方が非常に重要です。

  たとえ他社にとっても強い会社があったとしても 
  自ら設定してる「商圏」の中にはいってこないのであれば
  それは競争相手としては関係がなくなるからです。

  そういう意味ではインターネットの世界は、商圏が 
  「日本語が通じるところ」すべてになりますから
  強者の論理がまかり通ってしまいやすいともいえるのでは
  ないでしょうか。

  とくにリアルの世界で、「営業」をしていると
  商圏の設定というのは非常に大事です。
  お客様のところに自分の方からでかけていかなくては
  いけませんからその「移動時間」というものは
  利益を生まない、コストが発生する時間でしかないのです。

  よく「アルバイト」で高給だというつり文句で募集している案件に
  応募してみると、実は仕事自体は2時間(つまりバイト代が出る時間)
  なのに往復の移動時間が4時間もあって、全然稼げないなんて事は
  良くある話ですが、この「移動時間コスト」をちゃんと
  考慮しているかどうか?と言う点はとっても大事なことなのです。

  では、どうやって商圏を決めるのか?というと
  お客様が来店するスーパーなどであれば、リッチや、所要時間から
  決まってくる要素が強いので、裁量範囲がそれほどないですが
  「営業」に出かける場合には、経営者が「ここまでにしよう!」
  という強い決断をする必要があります。

  その根拠となるのが、コストとなる移動時間と
  もう一つは商圏の中で予想される「総需要」なんです。

  お客さんがいないところで商売をしても、全く何も売れないのと
  同様に、総需要以上に売れることはないのです。

  その総需要に対して、シェア何%を目指すと言う考え方をすると
  自ずと、目指すべき売上と利益が決まってくる。

  このように「ゴール」から考えることができる
  経営者は珍しいかもしれませんね。
  何せ、「とりあえず売ってみよう!」と始めちゃう人が
  多いですから・・・

  - – – – – – – – – – – – – – – – – –
 ▼『足をひっぱりあっていないか?』
  商品を複数ライン持っている方が、収益の質として
  安定する。これは真実です。

  真実ですが、常に正しいわけではありません。

  というのは。。。複数立ち上がっている収益の構造が
  実はお互いのためにならない場合があるからです。

 
  以前の「フォーカス」という書籍の時にも読みましたし
  本著でも取り上げられている危険性です。

  本著では「マンナンベース」という食品の素材を特許取得して
  販売しているメーカーS社が紹介されているのですが
  このS社は、素材の販売と同時に、素材を活かしてお菓子作りも
  行っていました。

  そんなとき、素材の納品先のお店から、素材の特性の引き出し方を
  教えてくれとお願いされたのですが
  もう一つの事業のお菓子の売上に影響が出る(ライバルになる)ことを
  懸念して、企業秘密として伝えなかったのだそうです。

  ・・・・・どこの企業で、ライバルの会社の素材を
  積極的に使おうとする会社がありますかね?

  「フォーカス」で取り上げられていたのはペプシが
  コカコーラに勝てない理由の一つに、自らがファーストフードチェーンを
  持っているというのがあげられています。
  となると、他のファーストフードチェーンがペプシを仕入れることは
  まずないですよね?

  すると。。。どちらも伸びていかないのです(泣)

  こういうときには「分散」せずに「フォーカス」する必要があることを
  ぜひ思い出しましょう。

  どちらかをやめられないのであれば、その分経営体力を付けて
  ぜひ、「分社」するなりブランドを分けることを考えて
  お客様から見て、「同一ライバル」であると見られないように
  することはとっても大事ですからね。

  - – – – – – – – – – – – – – – – – –
 ▼『人がマネできない新規商品開発』
  牧場の夢という「牛乳焼酎」って聞いたことありますか?

  ネタでもなんでもなくて、実際に実在する商品なのですが・・・

  熊本の球磨焼酎のメーカー、大和一酒造元が製造販売している
  商品なのですが、その代表の下田さんのモットーは

    私は球磨焼酎業界では最後発であり
    とにかく人と違うことをするということをモットーにしてきた

  とおっしゃいます。

  先行者利益ということをよくいいますが
  逆に言い換えると、後発であればあるほど、そのやり方を
  工夫しない限り、浮かび上がれないと言うことでも
  あるのです。

  そこで、下田さんが次から次に新商品を開発することにしました。
  その一つがさきほどの「牧場の夢」なのですが
  開発を続けていくと、うまくいったモノに関しては
  必ず「フォローワー」として追随してくる会社が現れます。

  すると・・・下田さんは潔く、それまで製造していた
  商品をやめてしまいます。

  というのは・・・「価格決定権を自社で持っていないと駄目だ」
  と考えているからです。

  自社のみが製造販売している商品は、自分たちの会社に
  価格の決定権があります。

  しかし。。ライバルが現れ、その商品との間に
  違いの有意性がないかぎり、「価格」でしか差別化ができませんから
  価格競争に巻き込まれてしまって
  粗利を確保することができなくなってしまうのです。

  そして、下田さんの商品開発のやりかたは・・
  「他社がマネできない商品」を開発する!との思想をもっています。
  自社が1~2年で開発できるような商品は
  他社も1~2年で開発できてしまい(ヘタすると後発な分だけ
  もっと早くに)その間で商品寿命が尽きてしまいます。

  でも開発に5年以上かかるような商品であれば
  その分だけ商品寿命が延びますからね。

  一般的に、商品やサービスで「S字曲線」といわれる
  動きをすると言われています。

  開発から導入、成長期にはいるのに時間がかかったものは
  衰退していくときにもゆっくりと衰退していく。
  けれども立ち上がりが早かった商品は、その衰える度合いも
  かなり早いのです。

  ネットでビジネスをやっているとまさにその点は
  強烈に痛感するところで、リアルの店舗やサービスのように
  準備や資金が入らない分だけ、急速に立ち上がりますが
  逆に、ぽしゃってしまうのも早く、栄枯盛衰がとっても激しいです。

  だからこそ、長期的に生き残っていけるような戦略
  「参入障壁」のことを常に頭に入れておかないと
  いけないのですね・・・。

★━━━この本を読んで自分が決意したこと━━━━━━━━━★
  『差別化ポイントはいろいろとある』
                              
   だけど、漫然といていてはつけられない
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
 
 差別化と言う言葉が一人歩きをしているときが
 あるように感じるときがあります。

 先行と同じ事をしていたら駄目。
 このことに気がつくと次に取り組もうとするのは「差別化」

 ところが、その違いがあったとして
 利用者や買ってくださるお客さんにとって「差別化」があるのか?
 ということを忘れてしまっているときがあるのです。

 あるところを変えました。
 確かに差別化されているのですが、便利になっていなければ
 全く意味がありませんよね?

 「差別化」のための「差別化」という手段と目的が
 入れ替わってしまうようなモノは駄目で
 どこを「便利」にするのか?とか
 ここを新しくするとお客さんの喜びがみれるのか?

 この視点を持っていないといけないわけです。

 そういう意味で、自らが使い手(お客さん)の立場を
 経験したことがあるジャンルでビジネスを始めると
 強いのはこれが理由なんだと常々まるるちゃんは思っています。

小さな会社のできる社長!
小さな会社のできる社長!

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